平成6年度の展覧会(1994年4月から1995年3月)

ページID1001256  更新日 2023年2月15日

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細井三男・無意識の世界展

会期:平成6年4月29日から5月15日

チラシ:細井三男・無意識の世界展

人間の内なる精神世界を描きつづける画家、細井三男の初の本格的な展覧会。細井は、1930(昭和5)年に岡崎に生まれ、1953(昭和28)年に愛知学芸大学(現・愛知教育大学)を卒業。引き続き研究員として母校で学びながら、春陽展へ出品を重ねていきます。当時、美術界にまきおこったアンフォルメル旋風に触れ、作風を抽象、具象からアクションペインティングへと多様に変容させ、自己の絵画を追求しました。

1962(昭和37)年から翌年にかけて東京芸術大学の寺田春弌研究室に内地留学し、フレスコやアボッソなど古典壁画の技法を学びます。この時期、戦後経済大国として変貌していく日本社会が、内包する様々な問題や矛盾を悪魔や怪獣の姿としてとらえ、躍動感ある画面構成によって表現した連作を発表しました。

1971(昭和46)年から翌年にかけては、文部省在外研究員としてベネチアのアカデミア・デ・ベレ・アルテに留学します。古典の画法の研究とともに、静寂なヨーロッパ神秘思想と出会い、画風を一変し、象徴性をたたえた独自の画風を築きました。

帰国後の1974(昭和49)年には愛知教育大学教授に就任。その傍ら日伊絵画展、韓中日国際展、朝日美術展などへも出品を重ねています。

この展覧会では、春陽展の初出品作から古典壁画技法で描いた大作、新作のペン画を含む約100点により、細井三男の芸術世界を紹介しました。

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第12回 衣浦東部美術展

会期:平成6年6月8日から6月19日

衣浦東部地域(碧南市・安城市・知立市・高浜市・刈谷市)で活躍する100人の作家たちによる日本画、洋画、書、写真、彫刻、工芸作品、100点を紹介します。

この展覧会は、当美術館が開館した昭和58年6月に、開館記念展として開催しました「郷土作家百人展」を受け継ぐものです。平成59年度より現在の「衣浦東部美術展」と名称を改めて、平成20年度の第25回展まで開催しました。

刈谷市美術館 収蔵品展

会期:平成6年6月22日から7月3日

チラシ:刈谷市美術館 収蔵品展

刈谷市美術館所蔵品の中から卓上の静物をモチーフにした静物画を中心に、市川晃氏、加山四郎氏の油彩画やデッサン、挿絵など18点を展示し、様々な表情を見せる静物画の世界を紹介しました。

第11回 愛知教育大学美術教室・総合造形コース教官展(愛知教育大学 美術教育講座 教官展)

会期:平成6年7月20日から7月31日

刈谷市内にある愛知教育大学の美術教室・総合造形コース(美術教育講座)の教官有志による絵画、彫刻、工芸など多彩な作品を紹介しました。
昭和59年度から平成16年度の第20回展まで毎年開催しました。

第9回 風景の会絵画展 「伊勢・志摩を描く」

会期:平成6年8月12日から9月4日

チラシ:第9回 風景の会絵画展 「伊勢・志摩を描く」

1986(昭和61)年に東海地方の作家が所属団体や会派を超えて「風景の会」を結成しました。
各回それぞれテーマを設けて開催し、平成7年度は第10回記念展として、「平成の富嶽百景」と題し現代の富士100景を展覧しました。当館では、昭和62年度の第2回展から平成7年度の第10回展まで開催しました。

第9回 愛知県陶磁資料館所蔵品展 色絵のやきもの

会期:平成6年8月12日から9月4日

チラシ:第9回 愛知県陶磁資料館所蔵品展 色絵のやきもの

愛知県陶磁資料館の所蔵品の中から、九谷焼、伊万里焼、京焼、薩摩焼など日本各地の色絵のやきもの30点を展示し、華やかで多様な色絵の世界を紹介しました。

フランスの肖像展 ルノワール、ピカソ、マン・レイからバルテュスまで

会期:平成6年9月23日から10月23日

チラシ:フランスの肖像展 ルノワール、ピカソ、マン・レイからバルテュスまで

人間の姿をとらえた肖像は、そのひとの姿を在りし日の記憶とともに永遠にとどめたい、刻み込みたいと願う人々の欲求によってはるか古代からつくりだされてきました。近代以前においては、それは、たとえば権力者や英雄などを写し取った象徴として、また後世に伝える記録として役割が色濃かったものであったといえるでしょう。

しかし、19世紀に写真が発明され人々に広まるようになると、肖像画や肖像彫刻は人物をそのまま写し取る機能から解き放たれ、次第にその役割を新技術の写真に譲り渡します。芸術家たちは、個々の自己を表出して独自の技法と様式を確立し、それまでの宗教的・儀礼的であった肖像というジャンルを変革させて作品を創造していくようになります。

この展覧会では、19世紀以降の芸術運動のひとつの中心地であったフランスに焦点を当て、肖像表現がどのように変化し、表現されたのかについて、当地で活躍したルノワール、ピカソ、マン・レイからバルテュスまでの多様な作家たちの油彩画、彫刻、インスタレーションなど約110点を展示を通して紹介しました。

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絵っせい'94展

会期:平成6年11月16日から11月27日

チラシ:絵っせい'94展

新しい日本人の創造世界を求めて、平松礼二、平岩洋彦、栗原幸彦、櫻井孝美、北久美子、掛川孝夫の6作家が日本画、洋画、それぞれの所属団体や会派を超えて平成3年度に「絵っせい展」を結成しました。メンバーはいずれも各団体展、山種美術館賞展、安井賞展などに出品、受賞するなど次代を担い精力的に活躍しています。

この展覧会は、各作家の意欲的な創作活動における現在の作品を展示し、新しい時代への期待と可能性の展望をひらこうとするものです。当館では、平成4年度から平成7年度まで毎年開催しました。

竹久夢二展

会期:平成6年12月24日から平成7年1月29日

チラシ:竹久夢二展

竹久夢二は、1884(明治17)年に岡山県邑久郡(現・邑久町)に生まれました。彼は「宵待草」に代表される漂白の詩人として、また、大きくつぶらな瞳、夢見がちで憂いを含んだ表情、たおやかな姿態といった言葉に表現される「夢二式美人」を描いた画家としてよく知られています。油彩、水彩、ペン画から軸物、屏風の日本画まで、数多くの作品を描きながらも、1934(昭和9)年その生涯を閉じるまで、画壇に属することなく独自の芸術をつくり上げました。

一方、絵本や絵葉書などの装丁や小間物類のデザインなど、生活美術、商業美術の分野におけるグラフィック・デザイナーの先駆者として幅広く活した芸術家です。

大正という時代を背景に、近代のロマンティズムと真情を切なく多感に謳いこんだ彼の作品には、郷愁とともに自ら画家として強く自覚していた夢の生なる情感が感じられ、今なお人々を魅了し続けています。

この展覧会では、夢二郷土資料館の所蔵する日本画、水彩画をはじめ、日本のアールヌーボーに影響を与えた著作本や装丁本など160余点により、抒情豊かな夢二芸術を紹介しました。

第2回 刈谷市美術館所蔵品展

会期:平成7年3月1日から3月26日

チラシ:第2回 刈谷市美術館所蔵品展

刈谷市美術館所蔵品の中から、様々な人体表現をテーマに、北川民次の油彩画「水浴」、薮内佐斗司の木彫「男の鎧―阿吽」など7作家11作品を展示しました。

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