平成21年度の展覧会(2009年4月から2010年3月)

ページID1001241  更新日 2023年2月14日

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中右コレクション 幕末浮世絵アラカルト 大江戸の賑わい展 北斎・広重・国貞・国芳らの世界

会期:平成21年4月25日から5月31日

チラシ:大江戸の賑わい展

江戸時代に庶民の間で親しまれた浮世絵には、当時の風俗や話題が生き生きと映し出されています。美人画には流行のスタイルで決めた評判の美女たち、役者絵には当代きっての人気歌舞伎スターが描かれました。
江戸後期になると、この二大浮世絵ジャンルに加えて、旅への憧れから新たに風景画が発達し、また、妖怪退治など伝奇のヒーローが活躍する武者絵、遊び心ある戯画、激動の時代を背景に幕府政治を批判する風刺画、黒船来航による開国絵の登場など、バラエティーに富んだ魅力的な作品が数多く生まれて、浮世絵界はかつてないほどの盛り上がりをみせました。

この展覧会では、中右瑛氏(国際浮世絵学会常任理事)の膨大な浮世絵コレクションから厳選された肉筆画約20点を含む幕末期の浮世絵150余点を、「装いとお洒落・女ごころの美人画」、「シャレとユーモアの戯画・漫画」など12のコーナーに分けてご紹介しました。

常設展示 第1期『New Collections 20年度収集作品を初公開!』

会期:平成21年6月6日から7月12日

平成20年度に新しく刈谷市美術館のコレクションに仲間入りした新収蔵作品をご紹介しました。平成20年度は購入や寄贈、寄託によって24件、87点の作品を収集することができました。

その中から、愛知ゆかりの日本画家・星野眞吾や洋画家・北川民次の秀作をはじめ、大正期の名古屋画壇に大きな足跡を残した絵画研究グループ「愛美社」に参加した森馨之助や藤井外喜雄の貴重な油彩画や素描、また近年、当館コレクションの新たな軸として拡充している絵本原画などを中心に44点をご紹介しました。

生誕120年記念 河目悌二展

会期:平成21年7月18日から9月6日

チラシ:生誕120年記念 河目悌二展

愛知県碧海郡刈谷町(現刈谷市)生まれの河目悌二(1889年から1958年)は子ども向けの雑誌や書籍を舞台に活躍した童画家の一人です。
河目は、愛知県立第二中学校(現愛知県立岡崎高等学校)を卒業後上京し、明治41年東京美術学校(現東京藝術大学)西洋画科に入学、黒田清輝、藤島武二らに師事しました。
1913(大正2)年同校卒業後は、絵雑誌『トモダチ』で挿絵の仕事に携わる一方、1920(大正9)年小林商店(現ライオン株式会社)に入社し、子どもに向けた口腔衛生の普及事業を展開するライオン歯磨の広告の仕事を精力的に手がける傍ら、絵雑誌『良友』『子供之友』『観察絵本キンダーブック』などに発表を重ねます。

そして、佐々木邦やサトウ・ハチロー、由利聖子らとコンビを組み、数多くの作品を生みだしました。1937(昭和12)年に小林商店を退社した後は、童画家としての活動に集中し、第二次世界大戦中も絶えることなく描き続けました。戦後も殺伐とした時代だからこそ子どもの本の世界に留まり、温かで生活感あふれる画風を『こどもクラブ』などの各誌で展開しました。

この展覧会では、貴重な原画をはじめ初版の雑誌や書籍、写真や資料を含めた200余点を展示しました。初公開の学生時代のスケッチから、今までほとんど紹介されてこなかった広告デザイナーとしての仕事を含めたその画業をたどり、洗練された描線と美しい色彩が織りなす河目芸術の世界を紹介しました。

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わたしが選んだ いわさきちひろ展

会期:平成21年9月19日から10月25日

チラシ:わたしが選んだいわさきちひろ展

日本を代表する絵本画家として親しまれているいわさきちひろ(1918年から1974年)。ちひろは透明感あふれる色彩表現と独自の美しい線描でやさしく包み込むような世界を描き出しました。母親としての愛情に満ちたまなざしと、画家としての鋭い観察力から生まれた子どもたちの姿は、いまなお多くの人々を魅了してやみません。

この展覧会では、ちひろ美術館の所蔵作品の中から、初期のデッサンやスケッチ、絵本原画などの代表作品128点、貴重な遺品や書籍などを厳選して展示し、いわさきちひろの魅力をご紹介しました。さらに作品とともに、展覧会に先立ち募集しました、ちひろ作品に寄せられた皆さまからのメッセージもあわせて紹介しました。

常設展示 第2期『Face 絵のなかの面々』

会期:平成21年10月31日から平成22年2月7日

「Face」、つまり「顔」がテーマです。あどけない子どもの顔、自己の内面を見つめた自画像、不気味な顔、華麗な女性像が描かれた作品など、いろんな顔、顔、顔・・・。1人ひとり顔立ちが異なるように、美術家たちは古くからそれぞれの表現で人の姿をとらえてきました。

この展覧会では、人間やその顔に向けられてきた美術家の視線の行方や多彩な表現を、美術館が所蔵する絵画作品を中心に16点によってご紹介しました。

常設企画 拾いの美学 木村昭平展

会期:平成22年2月13日から3月28日

チラシ:常設企画 拾いの美学 木村昭平展

木村昭平(1949年、刈谷生まれ)は、貧しくとも愛に満ちた実生活や世界の文学・宗教から湧き上がるイメージなどを、サイケデリックな色彩によって画面にぎっしりと描き込んでいくユニークな画家・絵本作家です。
「私の絵は心の中にあるものを拾い続ける作業」と語る木村が展開してきた奔放でプリミティブな表現は、人間の存在を不思議な物語で綴る『ポポリン』やイースター島を舞台にした『大きな石のモアイ』などの絵本の世界でも特異な魅力を放っています。

この展覧会では、初期から近年までの主要な絵画作品や絵本原画、版画、オブジェなど約100点に加え、彼が長年にわたって拾い集めた様々なモノを用いたインスタレーションも合わせて展示しました。「拾い」を美学に昇華させようとする奇想天外な木村昭平ワールド。それは新たな価値観との出合いになったことでしょう。

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