外来生物(外来種)について
外来生物(外来種)とは?
外来種とは、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物のことを指します。
人の移動や物流等によって、国外から持ち込まれた生物を「国外由来の外来種」と呼んでいます。
また、“在来種(本来の分布域に生息・生育する生物)”でも、日本国内のある地域から、もともといなかった地域に持ち込まれた場合には、“外来種”となり、もとからその地域にいる生物に影響を与える場合があります。このような"外来種"のことを「国内由来の外来種」と呼んでいます。
※ 渡り鳥、海流にのって移動してくる魚や植物の種などは、自然の力で移動するものなので外来種には当たりません。
特定外来生物とは?
外来種のうち、「国外由来の外来種」に焦点を絞り、生態系、人の生命・身体、農林水産業への被害を及ぼすもの、又は及ぼす恐れのあるものの中から外来生物法に基づき指定されている生物のことです。
特定外来生物に指定されると、飼育、栽培、保管、運搬、輸入及び野外へ放つ行為が原則禁止されます。
もし、違反した場合には、
- 個人では、3年以下の懲役、または300万円以下の罰金
- 法人では、一億円以下の罰金
に処される場合があります。
外来生物(外来種)の問題点
- 農林水産業への影響
農作物を食べたり、畑を荒らしたりします。 - 生態系への影響
在来種を食べたり、在来種の生息・生育環境を奪ったり、餌の奪い合いをします。 - 人の生命・身体への影響
毒を持ち、人を噛んだり刺したりします。
外来種被害予防三原則
環境省では、外来生物(国外由来の外来種)の被害を予防するために、以下の三原則を提唱しています。
- 入れない
悪影響を及ぼすおそれのある外来種を自然分布域から非分布域へ「入れない」。 - 捨てない
飼養・栽培している外来種を適切に管理し、「捨てない」(逃がさない・放さない・逸出させないことを含む)。 - 拡げない
既に野外にいる外来種を他地域に「拡げない」(増やさないことを含む)。
皆様のご理解とご協力をお願いします。
注意が必要な外来種
刈谷市に生息している外来種のうち、影響力のある生物をご紹介します。
※写真は全て環境省ホームページ「外来種写真集」より引用
オオキンケイギク(特定外来生物)
- 概要
- 5~7月頃にかけて黄色のコスモスに似た花を咲かせる北アメリカ原産の多年草。昔は法面緑化での使用や苗の販売がされていましたが、繁殖力が強く、在来の植物の生育場所を奪ってしまうことから、特定外来生物に指定されています。
- 特徴
-
- 花は黄色く、直径5~7cm程
- 茎の高さは30~70cm程
- 葉は茎の下の方につき、ヘラ状で両面に荒い毛がある
- 花が咲いた後、種子を周囲に撒き散らして増える
- 生息場所
- 河川敷、道路わき等
- 対応
- 自宅の敷地に生えている場合は、以下のポイントに注意し、駆除してください。
ヌートリア(特定外来生物)
-
概要
-
毛皮採取のために輸入され、飼育されていた個体が捨てられたことにより広がり、農作物や水生植物に対する食害が問題となっています。
- 特徴
-
- 体長40~60cm(大きなドブネズミのような体つき)
- 目や耳は小さい
- 前歯が大きくオレンジ色
- 泳ぎが非常に得意
- 生息場所
- 流れの緩やかな河川や水路等
- 対応
-
- 農作物を守るため、侵入防止柵が有効です。
- 感染症を媒介する可能性がありますので、捕獲の際は噛まれたり引っかかれたりしないように注意してください。
ウシガエル(特定外来生物)
- 概要
- アメリカ東部・中部、カナダ南東部原産の大型のカエル。食用・養殖用として輸入され全国に分布しています。昆虫やザリガニなど幅広い小動物を捕食し、生態系への影響が懸念されます。
- 特徴
-
- 体長は12~18cm
- 「ウォーウォー」とウシに似た太い鳴き声
- 生息場所
- 池や沼の他穏やかな流れの周辺
- 対応
-
- アナゴかごなどのトラップを使用し、捕獲して駆除する
- 卵を網などですくい取る
- 池干しなどで幼生を全滅させる
ミシシッピアカミミガメ(条件付特定外生物)
- 概要
- 1950年代後半から「ミドリガメ」として輸入され、ペットとして飼われていた個体が捨てられたことにより、全国に分布しています。日本の在来種(イシガメ、クサガメ)と餌等で競合し、悪影響を与えています。
- 特徴
-
- 最大背甲長28cm
- 頭部の両側に橙赤色の斑点
- 生息場所
- 河川(水生植物が繁茂し、日光浴に適した陸場の多い穏やかな流れ)
- 対応
-
- ペットとして飼っている場合は、最後まで飼い続けてください。
- 池や河川に生息している亀に餌を与えないでください。
アメリカザリガニ(条件付特定外来生物)
- 概要
- 食用ウシガエルの餌として輸入され、現在はペットとして多数飼育されています。捨てられたりした個体が水生昆虫を食べたり、水草を切断し周囲の環境を大きく変えてしまい生態系へ大きな影響を与えています。
- 特徴
-
- 体長10cm
- 若齢個体は淡褐色(黄褐色)で成熟すると赤色(赤褐色)
- 生息場所
- 水路や水田、ため池等
- 対応
- 飼っている個体は、野外に放したり捨てたりせず、最後まで飼い続けて下さい。
スクミリンゴガイ(通称ジャンボタニシ)(重点対策外来種)
- 概要
- 台湾から1981年に食用として輸入され、その後、捨てられたり逃げ出したりした個体が野生化し、水稲・レンコン等の農作物に対する食害が問題となっています。
- 特徴
-
- 成貝は5~8cm
- 長い触覚
- ピンク色の卵を稲や水路の壁面等に産み付ける
- 生息場所
- 水田等
- 対応
-
- 寄生虫がいて人に感染する可能性がありますので素手で触らないで下さい。
- 水田の取水口に網を設置したり、苗の水田への移植時期を早めたり、水深の管理等が被害軽減のために有効です。
関連リンク
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