体罰等によらない子育てのために
体罰が正式に法律で禁止されたのをご存じですか?
日本人の60%がしつけのための子どもへの体罰を肯定しています(2018年時点)。しかし2020年4月1日から、児童福祉法等の法改正により体罰は許されないものと、正式に法律で定められました。子どもの心身の成長を促すために、子どもをサポートし社会性をはぐくむ「しつけ」はとても大切です。しかし、しつけのためであっても、何らかの苦痛や不快感を子どもにもたらす行為(罰)は法律で禁止されています。
子どもに苦痛や不快感をもたらす行為一例
身体を傷つける行為(体罰)
- 何度も注意しても直らないから頬をたたく
- 大切なものにいたずらしたので、長時間正座させる
- 宿題をしなかったので、夕食を与えない
- 他人のものを取ったので、お尻をたたく
心を傷つける行為
- 子どもに怒鳴る、無視する
- やる気を引き出すため、きょうだいと比べてけなす
- 子どもの前で配偶者に暴力・暴言をふるう
- 冗談で「お前なんか生まれてこなければよかった」など子どもの存在を否定することを言う
なぜ体罰等はいけないか?
親が「愛の鞭」と思ってしたことであっても、子どもの成長・発達に悪影響を与えることが科学的にも明らかになっており、近年、しつけの名の下に行われる体罰が徐々にエスカレートし、深刻な虐待を引き起こす事例も多く見受けられます。
また子どもから親への信頼や愛情が損なわれたり、うつ・著しい不安・多動、感情的にキレやすく攻撃性が強くなるなどの精神的な問題が生じたりすることがあります。
体罰等によらない子育ての工夫
子どもに腹が立ったり、イライラしたりすることは、子育て中の保護者の多くが経験するものです。
また、仕事や家事など子育て以外にも大変なことがあり、精神的に余裕をなくしてしまうこともあると思います。そんなときは、次の子どもとの関わりや保護者自身の工夫を意識してみると解決の糸口が見つかるかもしれません。
子どもとの関わりの工夫
- まずは子どもの気持ちを受け止めましょう
- 子どもの「イヤだ」の理由を考えてみましょう
- 子どもの成長・発達の個人差を考慮しましょう
- 子どもが触ってはいけないものを片付けるなど、環境を整えてみましょう
- 子どものやる気が増す方法を考えてみましょう
- 子どもに伝えるときは怒鳴らず、肯定文で。時には一緒に取り組んだり、やり方を教えたりしましょう
- よいこと、できたことは具体的にほめましょう
保護者自身の工夫
- イライラするなどマイナスな感情を持った場合も、否定せず受け止めましょう
- マイナスな感情の原因を振り返りましょう(自身の体調不良や多忙により精神的に余裕がない、子どもの成長に不安があるなど)
- 保護者自身がリフレッシュや休む時間を作りましょう(余裕がない時に深呼吸をして気持ちを落ち着けることも有効です)
- 原因の解決方法を考えましょう(保護者だけでは解決できないことや、解決方法がわからないときは、各種相談機関に相談しましょう)
みんなで育児を支える社会に
安心感や信頼感、温かな関係が心地よいのは、子どもも大人も同じです。しかし、体罰等はよくないと分かっていてもいろいろな状況や理由によって、それが難しいと感じられることもあります。
子育ての大変さを保護者だけで抱えるのではなく、少しでも困ったことがあれば、各種相談機関へ相談しましょう。
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